インターンシップ

おしごとを深く知るだけじゃない。
学生も企業も知ってほしいインターンシップのいろいろな効果。

今や多くの学生が経験するインターンシップ。
みなさんはどのくらい活用できているでしょうか?

「見学型」「体験型」「プロジェクト型」いろいろな手法があり、得られるものもそれぞれ違います。
学生にとって、企業にとって有効なインターンシップのコツや事例をご紹介。

インターンシップに参加する

インターンシップとは、学生や若年求職者が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度です。
インターンシップに参加するには3つの方法があります。


  • 大学等の授業の一環として参加する。
  • 大学等などの授業の一環ではないが、学校行事や課外活動の一環として参加する。
  • 企業・団体等が実施するインターンシッププログラムに個人的に参加する。
みえのインターンシップ情報サイト

インターンシップ推進協議会

めざすべき姿

内経済団体、三重労働局、県内大学や就職支援協定締結大学等の参画を得て、「三重U・Iインターンシップ推進協議会」を設置し、県内外の学生等を対象とした地域課題解決型インターンシッププログラム等の検討を図るとともに、県内企業に対するインターンシップ受入促進策や大学生の参加促進策等について検討します。

県内企業の魅力を体感でき、自身の就業意識等の向上にもつながるインターンシッププログラムや地域の魅力情報等の発信を進めるとともに、地方暮らしによるワーク・ライフ・バランスのとれた働き方の実現を県内外の学生等に提案するなどにより、県内企業へのインターンシップを促進していきます。

このことにより、地域での働き方に関心を持っていただき、その他の対策と連携して、県内企業等へのU・Iターン就職の促進を図ります。

様々な主体と力を合わせて取り組み、地方への若者の人材還流、定着が図られ、次代を担う人材の育成、産業の活性化にも寄与し、希望がかない選ばれる三重として進化していきたいと考えます。

選ばれる三重

都会と地方、どちらで働くか

都会と地方、どちらで働くか。

都会と地方には、それぞれ異なる特徴があります。ここでは「働く」「暮らす」という2つの視点から都会と地方を比べてみましょう。両方をきちんと知った上で、あなたが「どこで、どんな人生を送りたいか」考えてみてはいかがでしょう。
(この記事は、東京と大阪で開かれた三重県出身者の座談会での意見を参考に作成しました)

「働く」で考える都会と地方

都会イメージ
都会で働く
  • 数十人、数百人の人が関わるプロジェクトが多い
  • 取引先の規模が大きい
  • 会社の組織や仕事の進め方がシステム化されているところが多い
  • 様々な地方からやってきたバックグラウンドの違う人との出会いがある
  • 興味のあるセミナーなどにすぐ参加できる
地方イメージ
地方で働く
  • 自営業の人、会社を経営している人が多い
  • 自営業同士で少人数のチームを組んで働くことも多い
  • 業界、エリアによっては競合他社が少ないことも
  • スキルがあれば声をかけられる機会は多い

都会では、スケールの大きな仕事に巡り会うチャンスが多い。一方、地方では、スキルを持つ個人が少人数のチームをつくって働く場合も多い。こうした声が聞かれました。都会で磨いたスキルを後々は地方で活かして活躍する、という選択をする人もいます。若者の意識は、ヒト、モノ、情報が集まる都会に向きがちかもしれません。けれど、地方にも都会にはない働き方の良さがあります。

「暮らす」で考える都会と地方

都会で暮らす
  • 交通インフラが整っているなど利便性が高い
  • 休日に遊べる場所やイベントが多い
  • 家賃をはじめ生活費が高くつく
  • 人が多く、満員電車に揺られる日々がつらくなるかも…
地方で暮らす
  • ご近所や親戚など地縁が強いところも多い
  • 自然が豊かで、食べ物が新鮮でおいしい
  • 子育てがしやすい
  • その土地に馴染むと「自分のホーム」として居心地が良くなる
  • 娯楽施設が少なかったり、交通の便が悪かったりする地方も…

都会と地方それぞれに、暮らす上での楽しさも大変さもあります。流行の最先端で目まぐるしい変化を楽しめる都会。その土地ごとの変わらない良さを味わえる地方。もちろん、「都会は便利、地方は不便」といった一面的な言葉には集約できない、その場所ならではの良さがどこのまちにもあります。あなたはどんなライフスタイルを送りたいか、ぴったりの場所を探してみてください。

事業革新を加速

大学生のアイデアが企業を変える

アイデア

「課題解決型インターンシップ」という言葉を知っていますか?企業が抱える様々な課題を、学生の力を借りながら解決していくものです。学生の発想が事業の発展を加速させる。そんな事例をご紹介しましょう。

酢の老舗が挑んだ新商品開発

アイデア

三重県津市の山二造酢株式会社は、100年続く酢の醸造蔵。地域に根ざした老舗企業です。酢の消費量が、三重県でも全国的にも下がっていく中、新規事業による経営の立て直しを図りました。それが「飲む酢」の開発。「飲む酢」は、農家からの野菜や果物を活用した酢のドリンクを作るというものです。 山二造酢は、この「飲む酢」を販売し始めるが、新商品を広めるにはマンパワーが不足していました。事業としてはまだ試行段階。新しく人を入れるという決断も難しい状況だったといいます。

インターンシップが打開策に

そんな時に知ったのがプロジェクト型インターンシップの制度でした。インターンシップ生に、「飲む酢」のプロジェクトを進めてもらおうと考えたのです。当時、この事業はひとりの社員だけで進められていました。協力農家の開拓、製品開発にと手一杯…。そんな状況は、インターンシップの大学生がやってきたことで一変します。
学生に与えられたミッションは、農家への営業とサンプル開発。やっていることは正社員となんら変わりません。社員ひとりで進めてきたことを人に伝え、分業化したことで、社内での仕組みづくりが飛躍的に進みました。その後、このプロジェクトは一部署を設けるまでに成長します。今では、企業の屋台骨のひとつと呼べるまでになりました。学生の挑戦が、企業の新しいステージを切り開くきっかけになったのです。

地域の好循環の原点に

インターンシップが、企業の新しい事業を後押しする。そうして企業が元気になることで、地域の産業全体に事業革新の波が波及していくことがあるといいます。それはまた、優秀な若者が地域の企業で経営者の右腕として活躍するチャンスの創出につながることも。そんないい循環を地域で生み出すきっかけに、プロジェクト型インターンシップがなるかもしれません。

学生に伝えたい「ススメ」

インターンシップの専門家に聞く

わくわくスイッチ代表
一般社団法人わくわくスイッチ代表
中村 憲和氏

職業体験ではなく、自分の道を見つけるチャンス

学生時代に、キャリア教育やインターンシップを通して社会に触れる機会を作っておくと、就職後に大きなギャップに悩むリスクを減らすことができます。インターンシップは、単なる職業観醸成の機会ではありません。将来に対してぼんやりとしたイメージしか持てていない人が、自分自身を改めて知るチャンスなんです。得意、不得意、興味関心、志望業界など、どこに進みたいかが社会に触れることで明確になっていきます。将来の目的がはっきりすると、大学で学ぶ専門知識を活かす道も見えてきますよね。そのためにインターンシップを使ってほしいです。インターシップは低年次からやる方がいい。3年生になって就職活動を本格的に始める前に、インターンシップで可能性を広げておくことをオススメします。

方法は多種多様。積極的に探す姿勢が大事

インターシップは、「見学型(見る、知る)」「体験型(経験する)」「課題解決型(貢献して成果を出す)」に分けられます。
見学型、体験型は、用意されたプログラムの中で企業を知る参加もしやすい方法です。日本ではこうした形式が広まっています。他方で、課題解決潟インターンシップは、より実践的で主体性も求められます。「自分を成長させたい」「自分の力を試したい」という人にはピッタリです。
まずは、面白そうだと方法から始めてみるのもいいかもしれません。とはいえ、たくさんのインターンシップからどう選べばいいか迷ってしまいますよね。今は、大学のキャリアセンターや講義、就職サイトなどで探すことができます。自分の目的に合わせて、いろいろなツールを使ってみてください。

インターンシップを正しく理解してほしい

日本と外国とでは、インターンシップのやり方は異なります。海外とりわけ先進国では、採用において新卒枠はほとんどありません。中途採用の人も同列に、実力でチャンスが与えられる。つまり学生にとっては、インターンシップで経験を積んでおかないと、就職するのが難しいんです。だから、大学生の間はほぼ長期間の実践的なインターンシップをしています。それに比べると、日本はまだまだインターンシップへの理解が深まっていません。みなさんもぜひ、インターンシップを有効活用できるように、どんな機会があるのか知ることから始めてみてほしいと思います。

インターン生の声

三重大学3年生 高橋さん

私は二回目のインターンシップの最中です。一回目は、建築業界で体験型インターンシップに参加しました。キャリア教育にも興味があり、二回目はわくわくスイッチへ。自分の興味のある分野で情報収集していたら、この課題解決型インターンシップを知りました。わくわくスイッチのプロジェクトでは、お客様としてではなく、ひとりひとりが責任ある業務や課題を与えられます。やれることが多い分、正直、プレッシャーも大きい…。決して楽だとは言いません。けれど、インターンシップを通して、自分を見つめ直すことができました。いろいろな経験を通して、最高の自己分析ができたと思います。
これからインターンシップを考えるみなさんには、まず一歩踏み出してみることを大切にしてもらいたいです。「やってみたい」と思ったら、説明会に行ってみる。そこから何が始まるかは、行ってみないと分からない。きっかけを掴むのが第一です。

三重大学2年生 石橋さん

2年生の5月に初めてインターンシップを探して、大学の説明会に参加しました。特定の業界に興味があったわけではないんです。何か新しい経験がしてみたいという気持ちでした。わくわくスイッチの中村さんに出会ったのは、その時でした。お話を聞いて、「ここならいろいろな新しい世界に触れられるかもしれない」と思ったんです。いざインターンシップが始まると、これまでにしたことのない経験に四苦八苦しました。ビジネスマナーも知らない自分に気付いたり、任せてもらった仕事への責任を感じたり。けれど、がんばった分だけ、スキルも上がっていきます。例えば、SNSの記事作成を通して、文章力が上がりました。
自分が何をしたいかまだ分からない人は、一度インターンシップを経験してみてほしいです。インターンシップでは、大学にはない人との出会いがあります。出会いによって変わる自分を知ったら、また次の出会いを求めて動けるようになるでしょう。

学生の声

インターンシップと就職活動 Q&A

インターンシップについて

インターンシップは参加した方がいいんですか?

インターンシップは、リアルな職場に触れることで、自分の中の企業や業界へのイメージを明確にできるいい機会です。
「入社後のイメージを具体的に持ちたい」「知らない業界をのぞいて選択肢を増やしたい」「そもそも、やりたいことを見つけたい」など、みなさんのいろいろな希望を満たしてくれると思いますよ。

インターンシップではどんなことをするんですか?

大きく分けて、「短期で企業見学や就業体験をする方法」と「数ヶ月にわたって企業でプロジェクトにとりくむ方法」があります。
後者のプロジェクト内容は、企業によって様々です。イベントの企画・運営、マーケティング調査、HPの改善提案、商品開発など…大きなやりがいと経験値を得られるでしょう。

インターンシップに参加するのはいつ頃がいいですか?

「早ければ早いほどいい」という人もいます。というのは、インターンシップは出会いの場であり、期間終了後もご縁がつながり、新しいチャレンジの機会をもらったり、就職活動の相談に乗ってもらったりということもあるからです。早く出会うほど、将来についてじっくりと考える時間もでき、別の企業でのインターンシップも視野に入れられます。

インターンシップのメリットを教えてください。

メリットは、社会を覗いてみて、自分のしたいことに出会えたり、新しい興味が湧いてきたりすることです。企業の方はもちろん、学生のインターンシップ仲間もできます。それから、大学生活との両立によって、時間の使い方がうまくなるという人もいます。

就職活動について

就職活動までにやっておくと良いことは?

会社を見る前に、自分自身を振り返ること。自分の中だけでなく、人にも話してみるといいでしょう。就職活動の時、話を聞いてくれる人はたくさんいます。「自分が今までどんなことをしてきたのか」「部活、趣味、アルバイト、受験など、決断の裏にはどんな理由があったか」。振り返りが将来を考えるヒントのひとつになるはずです。

企業説明会はどのくらい参加すべきですか?

たくさん参加できれば選択肢は広がるでしょう。けれど、大切なのは参加することより、そこでどんな話を聞いてくるかです。合同企業説明会で、ただパンフレットだけもらってきて、後から「どんな会社か全然思い出せない」では、意味がありません。せっかく話を聞ける機会です。どんどん質問をして、企業のことを知ることが大切です。

大企業と中小企業はどう違うんですか?

大企業では、特に最初の数年は、システムとしてキャリアのレールが敷かれていることもあります。最初の半年は研修、その後3年間はOJTで学び、それから責任あるポジションにつく、といったように。
一方で中小企業は、少人数の組織だと一年目からなんでも任せられることもあります。積極的に挑戦して自分でキャリアを切り開くこともできるかもしれません。
とはいえ、「大企業だから、中小企業だから」と一概に言うことはできません。規模ではなく、その会社に入った後のことを、前例などを踏まえながら個々にきちんと知ることを大切にしてください。

就職活動にかける時間は実際どのくらいですか?

就職サイトのオープンに合わせて「就職活動のスタート」ということがありますが、あくまでも情報解禁やエントリーが始まる日をこう呼んでいるだけのことです。就職活動は、自分の将来を考える時間。決められたスタートの日なんてありません。自分がどうなりたいのか、いつも頭のどこかで考えていることが大切ではないでしょうか。「今日から内定が決まるまで」と杓子定規に考えずに、納得がいく進路が見つかるまでがんばってくださいね。

企業に伝えたい「ススメ」

企業に伝えたい「インターンシップのススメ」

わくわくスイッチ代表
一般社団法人わくわくスイッチ代表
中村 憲和氏

企業のイノベーションのきっかけに

現在、三重県には80,000もの企業があります。けれど、そのうちインターンシップの受け入れ体制を整えているのは100社にも満たない。これは、とてももったいない状況です。
インターンシップは、第一に企業にイノベーションを起こすきっかけになります。新規事業の立ち上げ、商品の改良、新たな顧客の開拓…こうした挑戦の契機にインターンシップがなり得るのです。
アイデアがない、人手が足りない。様々な理由でチャレンジに二の足を踏む中小企業は少なくありません。一方で既存の業務にも追われながら、打開策を打てずにいる。それでは、新しい人材の獲得も難しくなってしまいます。
そんな時、インターンシップが新しい風を吹かせてくれるかもしれません。学生目線での斬新な発見とそれに伴う行動は、社員では起こせない変化を職場にもたらしてくれることがあります。

社員育成、定着率アップ、口コミ…良いことは様々に

インターンシップの良さは経験してみないと分からない部分も多くあります。導入するまでは半信半疑で、手間やお金の負担が増えることを懸念する企業もあります。ですが、そこで一歩踏み出して、想像以上の成果を得ている企業がたくさんあるのも事実です。
例えば、学生を教えたことで社員が育ったという声も聞きます。結果的に、インターンシップが社内の人材育成、ひいては業績アップにもつながったケースもありました。
この他、インターンシップを通して若者を知ることで、新卒社員との向き合い方を考える機会にもなります。「大卒で採用してもなかなか定着しない…」とお困りの企業の方。インターンシップを練習の機会と捉えてみてはどうでしょうか。また、インターンシップがきっかけで採用まで至った場合には、お互いに理解を深めている分だけ、早期退職のリスクも減るでしょう。
さらに、インターンシップで学生に良い印象を持たせることができれば、宣伝効果も期待できます。口コミで評判が広がれば、次の出会いへとつながるチャンスも増えるのです。どうです?多少の手間とお金はかかっても、デメリットはほとんどないと思いませんか?

目的に合わせて期間や方法を決める

インターンシップには、いろいろなやり方があります。比較的短期間で実施する、見学や体験中心の方法。あるいは、長期間にわたって学生にプロジェクトにとりくんでもらう方法。インターンシップで何を得たいのか、目的に合うやり方を選択してください。そして、方法を決めたら、どこで募集情報を発信するかを考えましょう。就職情報サイトを使うのか、自社のHPを使うのか、はたまた大学と連携するのか。来てほしい学生に届く媒体はどれなのか考慮することも大切です。

企業のPRは学生に伝わっているのか?

「やりがい」「働きやすさ」「給与」がベスト3

イマドキの学生は、就職活動でなにを重要視しているのか。「やりがい」「働きやすさ」「給与」との回答が多くなっています。企業のみなさん、こうした学生が注目しているポイントを、きちんと伝えられているでしょうか?

まずは学生の知りたいことで興味をひく

3月1日、今年も就職活動が一斉にスタートしました。売り手市場ともいわれる中、どの企業も自社に合う学生を採用しようと力が入っていることでしょう。では、どうしたら効果的な学生の興味喚起ができるのか。
ポイントのひとつとして、企業のPRと学生の魅力を感じる点がズレていないかを考えることが大切です。ついつい、企業の歴史、売上げ、商品の強みなどを前面に押し出してはいませんか?採用活動と営業活動は違います。学生が重視しているのは、前述のとおり「仕事のやりがい」なのです。「この会社で働いたら、こんなやりがいが得られそうだ」と具体的にイメージを湧かせられるかどうかで、興味を持たせられるか否かが決まるといっても過言ではありません。

リアルなエピソードでミスマッチも減らせる

学生の興味をひくのは決して難しくありません。まずは、関心の高いことをPRの前面に押し出しましょう。例えば、今の企業の紹介文で、仕事のやりがいは伝わりそうですか?「社員さんの体験談」「就職後に任される仕事」など、エピソードを盛り込んでください。どんな仕事が、どんなやりがいにつながるかを伝えるのが大切です。それは、就職後のミスマッチの低減にもつながります。学生に未来の自分を想像させられるかどうかを、企業のPRを考える上で今一度見直してみてください。それが、学生に選ばれる企業への第一歩です。